パキスタン・ブレイン
世界初のコンピュータ・ウィルスは、一九八六年に存在が確認された「パキスタン・ブレイン」である。
某ソフト会社が不当コピーのために困窮し、やむをえず「警告テキストのみを表示するウィルス」を作成して拡散した。
このウィルスの製作者たちはなんら悪意を持っておらず、ただ必要に迫られてプログラムを組んだだけである。
しかし人の手を経るごとにこのウィルスは少しずつ凶悪化し、最終的にはデータを完全破壊する存在へと進化してしまい、世界中で猛威を振るった。
製作者の会社は、現在も存続しているという。
(続く)