【インターンシップ発動編1期生】時間がないときこそ冷静に

こんにちは!インターンシップブログをご覧いただき、ありがとうございます。
プログラマー志望の柴原考志です。

私たちがつくってきたゲーム『Licky』が、
とうとうβ版の提出を迎えました。

今回は、β版の提出までにやってきたことと、締め切り直前の出来事についてお伝えしたいと思います。

解決案の模索

『Licky』にはα版提出時点でいろいろな問題がありました。

私たちは問題を解決するため、問題のピックアップ、それぞれの問題の原因の特定、
対策の検討という流れで、話し合いを行っていきました。
▲α版のゲーム画面

α版は、画面中央上部の木から次々と降ってくるフルーツを、
プレイヤーが尻尾を振ってボールを打つことによって、玉入れのようにゴールに入れるゲームでした。

このα版『Licky』で、私たちが最優先で解決しようと考えた問題は次の2つです。

【問題点】
1. 対戦ゲームなのに、玉入れのようにそれぞれのプレイヤーの遊びが独立してしまっていて、
  対戦している感覚が薄い
2. どうプレイするのが正解で、どうプレイしたら失敗なのかがわからない

次に、それら問題の原因として次の2つを考えました。

【考えた原因】
1. ボールが複数あるから個々のプレイヤーの遊びが独立してしまっているのではないか
2. 正解・失敗がわかりにくいのは、場面毎での目的や障害が不明瞭だからではないか

そして、これらを解決する案として最終的に導かれたのは、
「ルールを、エアホッケーのようなものに変更する」というものでした。
▲β版のゲーム画面

β版は、木から落ちてくるボールを相手のゴールに入れるゲームで、
エアホッケーにあるようなラリーが楽しめるようになりました。

具体的にα版から変更したのは、次のような部分です。

【変更箇所】
・今まで複数あったボールを1つに減らす
・360°全方向に打てていたボールを、相手のゴール側180°にしか打てなくする

この変更により、ボールを通して、必ず相手と関わりを持つことになり、
より対戦感のあるゲームにすることができました。

しかし、私たちがこの結論に到達するまでにも、いろいろと回り道がありました。

例えば、ゲームの目的を明確にするために、取ると有利になるアイテムなどを、
解決策として考えたこともあります。

しかし、要素を増やすことでの解決は、プレイヤーが覚えることが増えることはもちろんですが、
つくり手の側としても、次のような負担が発生します。

・追加要素が他のゲームの要素に与える悪影響がないか、すべての組み合わせを考えなくてはいけない
・大抵の場合、追加要素に伴ってそれ以外の要素(演出など)を追加しなくてはいけない

β版の制作に費やすことができる残り時間を考えずに、要素を増やすことを考えていた私たちは、
「現実的なスケジュールを立てなさい」と、指導担当者の方々から
お叱りを受けることになってしまいました。

私たちの最優先目標は、理想通りのゲームをつくることではなく、
まずはゲームを完成させることです。

6月11日の深見さんのブログにもありましたが、そういった「締め切りを守る」
「守るためにどうする」
という意識が十分ではなかったのだと思います。

その後、制作のための時間を消費してしまうことにはなりましたが、
なんとか今の結論に到達し、β版提出を行うことができました。
▲β版のタイトル画面

皆さんも、ゲーム制作の見直しを行うときは、何がいけないのか、なぜいけないのか、
どうすれば直せるのかを、自分たちの最終目標をブレさせないように気をつけながら、
考えてみると良いのではないでしょうか。

時間が惜しいときこそコミュニケーション!

β版提出までの私の主な作業は、見た目のブラッシュアップでした。
今回は特にエフェクトについて話をします。

ゲームにおいて、エフェクトは、アクションの気持ちよさを倍増させたり、
状況判断のための情報を提示する重要な要素の1つです。
▲ボールを打ったときのエフェクト

ただ、制作時間には限りがありますから、なくてもゲームとして成立するものは、
つくる優先度がどうしても低くなります。

そして、エフェクトはそういった、優先度が低めに設定されたうちの1つだったのです。

β版制作での私の個人的な目標は、できるだけ作業を早めに進めて、
エフェクトの実装のための時間をつくることでした。

しかし、この何よりも時間が惜しい時期に、私は制作するエフェクトの優先順位を間違え、
制作時間の一部を無駄にしてしまった
のです。

β版提出まで残り時間もあと数日に迫った頃、エフェクトの作業に入ることができた私は、
「これでゲームの見た目がずっと面白そうになるぞ!」という高揚と、
「時間がないから急いで事を進めなければ」という焦りで、冷静さを欠いていました。

私がその時点ですべきだったのは、スケジュール作成時につくっていたエフェクトのリストと、
それぞれのエフェクトを制作する優先度の再確認だったのです。

まず、全部つくれるのか。そして、それぞれが本当に必要なのか。

これらについての制作メンバーとの確認、つまりコミュニケーションを怠ったがために、
いざ時間がもうないという段階になってから、「これはやっぱり要らないよね」という話が持ち上がり、
数時間分の作業が無駄になってしまうことになりました。
▲スケジュール表の灰色になった矢印が、コミュニケーション不足によるロスです。

皆さんも、チームで制作を行うときは、今確認すべきことがないか、
漏れがないかをチームメンバー同士で確認しあう癖をつけておくと、
忙しいときにこういった制作時間の浪費をなくせると思いますので、心がけてみてはいかがでしょうか。

さて、今回のブログはこれで以上です。
こうして書いた内容が少しでも皆さんのお役に立てば幸いです。

β版の提出を終え、今後のインターンシップ生の作業はデバッグ
個々の課題制作になります。

インターンシップの期間も残りわずかですが、全力で頑張った成果をお伝えできるよう頑張りますので、
今後ともインターンシップブログをよろしくお願いいたします!