【東京スタジオインターンシップ2期生】ステージ構成について

こんにちは!
アーティスト志望の井ノ口幸奈です。
制作も中盤にさしかかり、チームみんなで頑張ってゲームを制作しています。

前回は、会議や体制の話を書いたので、今回は私が実際にやっている制作の作業について書きたいと思います。

前回も記載したとおり、私はアーティスト志望なので、本来ならば描く作業がメインになるのですが、
今回はチームにゲームデザイナーがいないということで、
レベルデザイン(ステージ設計や難易度調整など)の主担当者になりました。

アーティストの仕事については前回リアンティさん吉川さんが記載されているので、
本日はレベルデザインについて書きます。

レベルデザイン

現段階での企画は、元々の企画にあった「レイヤー移動」というシステムに、
「物と物の形を組み合わせると別のものになる」というシステムを融合させたものになっています。

▲それぞれの形を組み合わせると別のものになる

しかし、システムだけではゲームにならないので、遊べるものにしなければなりません。
そこで重要になってくるのがレベルデザインです。
せっかく面白そうなシステムがあっても、レベルデザイン次第で印象が大きく変わってしまいます。

一言でレベルデザインといっても、広い意味をもっているので、
今回はステージ構成に焦点を絞ってお話したいと思います。

前回のブログでギミック班を結成したことを記載しましたが、ゲームの遊び方が
「2つのものをあわせて違うものをつくり、
それを利用して敵を倒したり、ステージをすすんでいく」
という
方針に定まったので、ギミック班は解散し、今度はステージを具体的に組み立てることになりました。


▲ステージ考案のメモたちの一部


▲良さそうなギミックのメモを切り貼りして、ステージの構想を練っていきます

しかし、全体的にレイヤーのシステム自体があまり関係のない、
大きいステージで小さい図形をただ組み合わせるだけの、
ちまちまとした遊びを集合させたものになってしまいました。

メンバーからは良いんじゃないかと言ってもらえたのですが、自分では納得できていませんでした。


▲改善前 物の組み合わせのみを意識している

そこで、このゲームをどんなふうに楽しんでもらいたいのかを再び考えたところ、
やはり、レイヤー間の移動をいかしたような大味のギミックや、
リアンティさんの描く素敵な世界の中を堪能できるような、
一本道だけでない奥行きのあるようなところをステージに組み込むべきなのではないか、という結論に至りました。

また、他のチームメンバーにもそれを話したところ、提示したステージに対し、
それならもっとこうした方が良いんじゃないか、という意見ももらえました。

それらを踏まえ、今回は、

・物と物の組み合わせで遊べる
・レイヤーを移動したときの驚きがある
・レイヤーの世界を楽しめるような奥行きのあるつくり

の3つを、テーマとして定めて再びステージを構成しました。


▲改善後 物の組み合わせだけでなく、レイヤー移動で遊べるようなつくりに変更

まだまだ途中段階ですが、制作期間も半分をすぎているので、
可能なかぎりブラッシュアップしていけたらな、と思います。

レベルデザインをする際に心がけていること

最後に、私がレベルデザインをする際に、心がけていることについて少しお話しします。

私は、レベルデザインを考える際、“デートコースをつくるような気持ち”で臨むようにしています。
デートの相手(遊び手)に、どこでどう楽しんでもらいたいか、わくわくしてもらいたいかを、考えながらつくっています。
また、遊び手をエスコート(誘導)して、不快感なく自然と遊ばせるのもレベルデザインの役割だと思います。

また、レベルデザインをするときに気を付けているのは、
自分が考えたコースや仕掛けをメンバーに伝えるときに、実際に遊び手が遊ぶシミュレーションをするように、
指で図をなぞりながらそのときの気持ち(ここでどきどきする、気持ちいいと思う)を伝えながら説明することです。

それをしているときに、自分が心からおもしろいと思っていなければ、
そのコースや仕掛けは実際にゲームにしてもあまり面白いものにはならないと思うからです。

リアンティさんの描く世界が素敵だからこそ、それを最大限に活かし、そして何よりも、
見た目だけでなくゲームとしてもおもしろい!といってもらえるように仕上げるのが目標です。

常に遊び手の気持ちを考えながら、今日もより良いデートコースを模索しています。

おまけ


▲トリックオアトリート!

ハロウィンにパンプキンケーキを焼いてもっていきました。
制作はどんどんハードなものになってきていますが、
そういうときこそささやかな幸せをつくっていけたらいいですね。