【番外編】東京スタジオインターンシップ 指導担当者からのメッセージ②

こんにちは。
東京スタジオ インターンシップ2期生の指導責任者をしています、渡辺です。

前回のブログ(前編後編)から1ヶ月余りが過ぎ、
東京スタジオ インターンシップも残り2週間余りとなりました。

結成当時から仲の良いチームメンバーですが、
期間を重ねるごとにチームワークが高まり、活発に意見交換ができるようになってきています。

また、各自の得手不得手を考慮しながら担当を決めるなど
誰に言われることも無く行動出来る部分が増え、彼らの成長をとても強く感じています。

「限られた期間で目的を達成しなければならない」ということが
彼らの成長速度を極限まで高めているのだと思います。

さて、前回に引き続き、今回のブログでは
「インターンシップ指導担当者がインターンシップを行う際に
どのような事を大切にしているのか」

についてお話ししたいと思います。

普段のインターンシップブログと違い、固い内容になるかと思いますがお付き合いください。

指導の際に考えていること

インターンシップの指導を行う際に大事にしている2つのポイントがあります。
それは、

 ・メンバー選考
 ・達成すべきことの明確化【序盤・中盤・終盤】

以上の2点です。
これは本当に大事なポイントです。

メンバー選考

弊社のインターンシップでは、チームでのゲーム制作を行っています。
そのため、もちろん個々の能力・人柄も重要な要素ですが、チームとしてのバランス、
役割分担なども意識しながら選考を行っています。

”他のメンバーと能力を高めあえる、「掛け算」の存在になれるのかどうか”

能力がどれだけ高くても、他の人の能力を下げてしまうような
行動をとってしまっては「掛け算」の存在とは言えません。

そのため、選考は簡単ではなく、
送ってもらった履歴書とポートフォリオを広げて唸りながら選考を行っています。

選考メンバーの夢を見るくらい考え抜いています。このように最終的なチーム像を意識しながら選考を行うことで、
インターンシップ生と指導担当者共に、
非常に満足度の高いインターンシップを行うことが可能となります。

プロもインターンシップも、チームビルディングは非常に重要な要素です。

達成すべきことの明確化【序盤・中盤・終盤】

 ・序盤では失敗、目的
 ・中盤では計画、実行
 ・終盤では総括、将来

これらを意識しながら指導を行います。

序盤では、必ずと言っていいほどインターンシップ生は失敗します。

 ■ 提出してきた課題がまったく見当はずれである
 ■ やればできるはずなのにクオリティが足りていない

このような失敗が特に多いです。

しかし、失敗はチャンスです。

失敗を元に「何が求められているのか」を再確認してもらい、
”目的を持って行動すること”と”目的を確認すること”の大切さ
伝えていきます。

「目的意識」をしっかり持って行動することで、
ゲーム業界に就職できる可能性は、グッと上がると考えています。

中盤では
「計画を立てること」と「立てた計画を実行すること」の大切さ
伝えていきます。

 ■ いつまでに何を達成する
 ■ 達成した結果を評価してもらう

インターンシップで制作しているゲームはもちろん、個人制作物でもこのサイクルを繰り返します。

そうすることで、多くの学生に足りていない、「具体的に“何か”を制作した経験」を補っていきます。

すごい速度で成長するインターンシップ生が現れてくるのも、この時期です。
人の可能性を間近に見ることが出来る、楽しい時期でもあります。

終盤ではインターンシップ生それぞれの今後を、具体的に検討していきます。

 ■ インターンシップで何に気がつき、何をこれからやっていくのか?
 ■ インターンシップ終了後にどうやって過ごしていくか?

面談を繰り返すことで、指導者側の評価とインターンシップ生の感想をすり合わせ、
インターンシップ終了後にどうやってゲームクリエイターを目指していくのかのアドバイスを行います。
最近取り入れたシステムですが、
優秀なインターンシップ生はインターンシップ終了間際に正式な面接を行い、
そこで問題が無いと判断されるとそのまま入社となります。

インターンシップの終了をゴールと考えず、
インターンシップ生の“クリエイターとしての生き方”も含みで考えるの
インターンシップを成功させるコツだと考えています。

「インターンシップ終了」がゴールでは無い

インターンシップの終了、それは一つの区切りではありますが、
彼らのゴールではありません。

インターンシップ生の目的は、もっと高いところにあり、その点を意識した指導が非常に大事だと考えています。

具体的な例をあげてみましょう。

今回のゲーム制作では、本企画の特徴である「レイヤーシステム」が複雑で伝わりにくい!
という問題をずっと抱えていました。チームは何度も何度もアイデアを出し、ミーティングを行いましたがどうにもまとまりません。

”残り期間の事を考えると、
「レイヤーシステム」の実装をあきらめ、もっとシンプルな方向性にまとめていく方が良いのではないか?”
そんな考えが指導者の頭をよぎりました。

けれども、意見交換を重ねるごとにアイデアの質は洗練されていき、
壁を突破する事ができそうな、そんな光も見えている状況でした。

インターンシップ生の状況を十分に考慮したうえで、
私はインターンシップ生に、

  「レイヤーシステムを実装する方向で進めよう。
   ただし、現状のままだと成立してないので
   アイデアの練りこみはしっかりとやっていこう」

と伝えました。

すごくアバウトな指示ではありますが、
「納得できる答えを自分たちで出して欲しい」
「考える事から逃げないで欲しい」

という思いから、このようなアドバイスをしました。

「彼らの将来にプラスになる選択をしていく」

それが、インターンシップ生を指導する側に求められる判断だと考えています。

ただ単純に「ゲームを完成させるためにどうすべきか」だけの判断ではなく、将来の事も含めて考える。

そのように指導することを心がけています。

彼らの考えているゲームのイメージは難しいところもあるけれど、
非常に素晴らしいものだと感じています。

そこに向けて果敢にトライする彼らは、すでにクリエイターへの確かな道を歩き始めています。

そんな彼らの出す結果が、今から非常に楽しみです。

ゲームの完成予定日まであと2週間となりました。
彼らの判断の結果はどうなったのか?
2週間後をお楽しみに!!

お知らせ

現在、サイバーコネクトツーでは東京スタジオ インターンシップ3期生を募集しています。

応募締め切りは、2012年1月13日(金)必着まで!
沢山のご応募、お待ちしております。