【東京スタジオインターンシップ2期生】見て面白いもの。そして分かり易さ。
こんにちは。
東京スタジオインターンシップ第2期生、プログラマー志望の仙石です。
早くもインターンシップ期間の半分、1ヶ月が経過しました。
さっそくですが先週、α版の報告会がありました。
α版の報告会
ここで言うα版とは、制作しているゲームの
“基本的な要素が、ほぼ一通り組み込まれた状態”のことを言います。
この報告会では、スタッフの方々に制作途中のゲームを見ていただき、
足りない部分などを指摘していただきました。
その結果、今回は反省点の多いα版となりました。
【反省点】
・そもそもα版の状態に達していない
・各個人の作業の疎通が取れていない
・根幹であるレイヤー間の移動が分かり難い
上記の反省点を踏まえ、その日の内にチームメンバーでα版についての反省会を行い、
今後の予定を立てました。
▲ α版後のチーム会議
今回のブログでは、特にゲームのシステムであり根幹でもある
“レイヤー間の移動”が分かり難い
という部分を書いていきたいと思います。
“わかり難い”の原因
『レイヤーの移動が分かり難く、
今プレイヤーがどこのレイヤーにいるのかも判断し難い。』
これは報告会でスタッフの方に言われたことです。
この分かり難さの原因をチームで話し合った結果、原因として
・理解してもらうための表現が不足している
・ルールそのものが複雑化している
これらのことが挙げられました。
「ルールそのものの複雑化」については、これ以上は不要にシステムを増やさないことにしました。
また、ルールが複雑に感じるのは、先に挙げた表現不足が原因の一つではないかと考えました。
そのため、まず初めに「レイヤーの階層表現」と「レイヤー間の移動時の表現」を、早めに違うものに切り替え、
試してみることにしました。
上の画像は、α版のゲーム画面の中から、フィールドの一部のみを取り出したものです。
手前にある二つのオブジェクトが触れられる物でプレイヤーキャラクターはその上を歩くことが出来ます。
そしてその他が触れられない物です。
しかし、この画面を見ただけでは、それらが、どこの物について言っているのか、分かり難いと思います。
そこで、触れないレイヤー(背景にあるレイヤー)の被写界深度(※)と色調を変えることで、
レイヤー同士の距離感を付けてみることにしました。
※被写界深度については前にプログラマー志望の小川さんが詳しく書いているのでそちらをごらんください。
これも同じく手前の二つのオブジェクトが触れられる物になります。
以前よりは幾分、どれが触れられる物かの判断は付きやすくなりました。
それでもまだ分かり難いので、今後調整を繰り返し、もっと見やすいものにしていきます。
また、レイヤー間の移動の表現はエフェクトを入れることで、何処まで解決するかを試していく予定です。
“聞いて面白い” “見て面白い” “触って面白い”ものをつくる
私たちは、指導担当者の渡辺さんに、以前から
“聞いて面白い” “見て面白い” “触って面白い”
この三つで面白いと思って貰えることを意識するように
と言われてきました。
これらの言葉はどれもがそのままの意味です。
ゲームをつくっていると「触ってみたら面白いですね」と言われることがあります。
ここで注意したいことは、この“面白い”は、
触ってもらえる機会があるからこそ言われているだけ、
ということです。
実際には見たり、聞いたりした時点で面白そうと感じないゲームをユーザーは遊んでくれません。
そのため、触って面白いことは前提として、見たり聞いたりした時点でも面白そうだと思われるものを作っていかなくてはなりません。
これは人に遊んでもらうゲームを制作している私たち、そしてプロの方々でも同じことが言えます。
人に自分の意見を伝えることも、制作したゲームを遊んでもらうことも、何かを伝えるという部分では全く同じです。
そして伝える以上、“分かり易さ”はとても重要なことですし、
伝わらなければ意味はありません。
人に伝えることを常に考え、面白いゲームを制作するため、これからもチームメンバー皆で頑張っていきます。
▲プログラマー・アーティスト間での仕様の確認の様子