【東京スタジオインターンシップ2期生】チーム制作で心がけるべきこと
はじめまして!
東京スタジオインターンシップ2期生プログラマー志望の小川博史です。
実は私は、前回の東京スタジオインターンシップ第1期も参加していました。
なので、今回の目標である「プロに負けないゲームを皆でつくろう!」を実現するために、
前回の反省や経験を活かして、毎日頭をフル回転させて頑張っています。
チームでの私の役割としては、エンジンプログラマー志望なので、
今回はゲームの土台を作るプログラムを担当しています。
その他に、チームをまとめる役割であるディレクターも兼任しているので、
今回はディレクターとしての立場で話をしたいと思います。
テーマとしては「チーム制作で心がけるべきこと」として
・情報を共有する
・お互いに補完しあう
・納得してゲームを作る
の3点についてお話します。
情報を共有する
メンバー間で情報を共有するのは当たり前のことではありますが、難しいことです。
以前、井ノ口さんが書かれていたように、私たちの会議では議事録を取るようにしていて、
会議に参加できなかったメンバーにはそれを見てもらうことになっています。
それ以外にも、会議で伝えたと思ったことでも、伝わっていなかったりすることもあるので、
ゲームの全体像を見ることができる簡単な仕様書を私と井ノ口さんで作り、
情報を文書化していつでも見れるようにすることで、情報共有の改善を目指しました。
▲仕様書の一部です。私と井ノ口さんで作成しました。
情報の共有に対しては、エクセルやメーリングリストも使って精力的にやっていますが、
一番重要なことはメンバー一人一人が『情報を共有しようという気持ち』を強く持つことだと思います。
その点に関して、会議に参加できなかったメンバーへの連絡が
行き渡らないことも多かったので、もっと正確に管理できるような方法を考えています。
たとえば、会議があったその日のうちに、
メンバーの席のディスプレイに付箋を貼っておけば、次の日に出社した時にすぐ気付きます。
▲いなかったメンバーへの連絡は、その日のうちに付箋で貼っておきます。
お互いに補完し合う
今回のゲームはレイヤーを使うゲームということで、自分がどこのレイヤーにいるかわかってもらうために、
被写界深度の視覚効果(カメラの焦点が合っていない場所の「ぼかし」の表現)を使うことになっていたのですが、
アーティストから実際の「ゲームの雰囲気を確かめたいので、
視覚効果を早めに見てみたい」という要望があり1日かけて実装しました。
▲被写界深度(ぼかし)の実装
その際に、被写界深度の実装はあまりやったことが無い分野だったのですが、
参考にしていた書籍が古く、現在の実装の仕方と違うことに気づかずにいたのを、
メンバーの一言で、気づかせてもらい解決しました。
こういうことはよくあることだと思う方もいるかもしれませんが、
小さい専門学校や一般の大学などで、独学で勉強していて、
周りに同じ目標を持って一緒にゲーム制作ができる人が少ない環境の人にとっては、
インターンシップだからこそ得られる大きな利益だと思います。
そして、それは「考え方」についても同じです。
たとえば、メンバーの中で長期開発のみを行ってきた人は、
メンバー全員での話し合いの時間を取ることを重視していました。
それは、今まで短期開発のみを行ってきて、
誰か一人が推し進めていけばいいと考えていた私とは対照的な「考え方」でした。
しかし、そこでお互いを否定することなく、お互いの「考え方」のいいところを吸収することができれば、
今までにできなかった面白いことができるハズだと思ったので、
今回は全員での話し合いに時間を多く取りつつ、
メンバー全員の意見を踏まえたうえで私が決定する、というかたちを取りました。
上記のようにメンバー間で技術や考え方の差がでるのは、
それぞれが多様な異なる環境で学んできたメンバーが集まったからであり、
インターンシップならではのチーム制作だと思います。
以前、指導担当の田口さんがおっしゃったように「まるで虹のようなチーム」だと私も思っているので、
その虹の7色がバラバラにならずにちゃんとキレイに映えるようにするのが、
私の役目だとも思っています。
納得してゲームをつくる
今回のインターンシップは2ヶ月という短い期間での開発でありながら、
仕様(遊びの根幹)の決定に2週間という長い時間をかけてしまいました。
井上さんや吉川さんも触れていますが、そのことについてもう少し詳しく説明します。
仕様を決定するにあたって一番重要だと思ったのが、
メンバーが制作するゲームに対して納得することです。
メンバー全員に「これは面白いゲームになる」という想像がないままつくってしまっては、面白くなるはずがありません。
また、リアンティさんの描く素晴らしい世界観を魅せるゲームにしてもいいのではないか、という思いもありました。
しかし、やはり世界観が素晴らしいならそれに見合った面白いものを提供してこそのゲームだと考えて、
制作が間に合うであろうギリギリの時間まで粘りました。
▲納得してゲームをつくるため、毎日全力で悩んでいます。
仕様・実装・調整と、結局はどこで折り合いをつけるかということだとは思うので、
「いいところで折り合いをつけられたね」と後で言えるように、
必ず面白いゲームをつくりたいと思います。
まとめ
2ヶ月という短期間の制作の中で、チームとして何を優先して、
何を捨てるかという判断はすごく難しいことですが、
指導担当の渡辺さんがよく私たちにおっしゃられるように
このインターンシップは「実際の開発現場の縮図である」と思います。
なので、これからも実際にプロとして開発に携わるようになってもこの選択が続くことを意識して、
悩んで決めたことをちゃんと実行し、その結果を受け止めることが重要だと思います。
次に私がブログを書くときは、インターンシップブログ最終回になるので、
今回書いたことをちゃんと実現できたかどうか、そしてその結果どうだったかをまとめたいと思います。
それではまた!