「ナルティメット」シリーズのサイバーコネクトツー公式ページです!

映画級!総尺65分以上のアニメーションも見所です。

皆さん、こんにちは。
サウンドデザイナーの田村勇樹です。

本作「NARUTO-ナルト- 疾風伝 ナルティメットストームジェネレーション」では、
効果音やキャラクターのボイスなどBGM以外の全てのサウンドの制作を担当しました。

皆さんご存じ、対戦特化型「ナルティメット」として名高い本作ですが、
実はストーリーモードにも大きな特徴があります。

それは「ナルティメット」シリーズとしても前例のない、
65分越えのスタジオぴえろ様による
新作描き下ろしのアニメーション!!

懐かしの名シーンから、今までどこでも語られることのなかった物語まで
見ごたえ十分、盛りだくさんの内容です。

…ゲーム制作でのサウンドは、
常にデータ容量やその他の制限との闘いでもあります。

しかし、このアニメーションに関しては制限を気にせず、
比較的自由にサウンドの制作を行うことができました。

ぜひ比較してみてください!
そうすると、ゲーム中では聞きなれない音やより高音質で種類が豊富な
効果音を聞くことができると思います。

夜中にひとりでマイクをたてて、効果音づくりに励んだあの日が思い出されます…

効果音づくり

『スズ演習』の鈴の音を再現するために自作した鈴 この鈴が良い音を奏でてくれるのです!


物語の最初と最後を飾るアニメーション。
そしてクリア後の特典、キラービーのラップも面白いものになっています!
もうすでにクリアをされている方も多いと思いますが、ぜひ最後までお楽しみ下さい。


6つのジェネレーション

こんにちは!ローカライズ管理担当の矢澤竜太といいます。
今日は「NARUTO-ナルト- 疾風伝 ナルティメットストームジェネレーション」の
ローカライズについて少しだけお話しようと思います。

本作のプロジェクトでは、
英語、フランス語、イタリア語、ドイツ語、スペイン語への
ローカライズ管理を行いました。
本作は、他の「ナルティメット」シリーズと同じく
北米欧州オセアニアなどで発売されているのです。

ローカライズ

ローカライズ?

あんまり耳に馴染みのないローカライズという単語ですが、そのまま訳すと
「ローカル (現地) 化する行為」で、一般的には別の市場や地域で
製品を受け入れてもらえるようにする作業すべてを指す言葉です。

「ナルティメット」シリーズでは、ことばを翻訳するのはもちろん、
現地のアニメ「NARUTO-ナルト- 疾風伝」で使われている
術名、地名、言い回しなんかも、
日本語と同じくアニメ完全再現を目指して頑張っています。

海外版では英語音声と日本語音声の両方が収録されているのですが、
ファンの方の声では日本語音声で字幕を出して遊んでいる方も
かなり多いとか。
中には字幕と音声をよーく聞いてセリフを覚えてくれる方もいらっしゃいます。

翻訳者さんと愛を共有!

さて、開発中、ローカライズが始まってから私が一番力を注ぐのが
「翻訳者さんからの質問に対応すること」です。

世界中の皆さんにできるだけ早く遊んでもらうため、CC2では日本語版の開発中に
ローカライズを開始します。つまり、完成していないゲームをローカライズするのです。

当然、翻訳者さんにはできるだけ充実した資料を用意するのですが、
どうしてもわからないところが出てきます。

たとえば「<ある初登場キャラクター>の奥義名を翻訳したいのですが、
この術は具体的にどういう演出がなされますか?」という質問を受け取った時は、
調整を行なっている最中のゲームデザイナーやアーティストに質問し、
最善と思われる説明を英語で書いて返答する必要がありました。

目まぐるしい時期ではあるのですが、ひとつひとつが品質向上につながるので
とても充実した時期でもあるのです。

私の仕事内容は他にもまだまだたくさんあるのですが、
全部書くとスンゴイ量になってしまうので、
今日はこのあたりで切り上げておきますね。

それでは、
NARUTO-ナルト- 疾風伝 ナルティメットストームジェネレーション
楽しんでください!


成長し続けるキャラクター達

「NARUTO-ナルト-」ファンの皆様こんにちは、
本作でバトルのキャラクターモーションを担当しました梅田です。

本作には70人以上のキャラクター達が参戦しているわけですが、
その中にバージョン違いがあるキャラクターが何人か参戦しています。
(サスケが分かりやすく、キャラクター数も多いですね)

なんと5バージョン!?

なんと5バージョン!?


その違いとは…?

わかりやすい所でいえば奥義の違いですが
細かい攻撃モーションなども変化しているキャラクターもいます。
なぜ変化するのでしょう?

それは原作「NARUTO-ナルト-」のストーリー展開によって
「成長」しているキャラクター達だからです。

成長し続けるキャラクター達

姿や奥義が変わっても中身が変わっていなければ
「成長」したとは言えないのではないか?
成長したらもっと影分身をアグレッシブに使うのでは?

空中から影分身を大量に発射!

空中から影分身を大量に発射!アグレッシブぅぅぅ


新しく原作で登場したあのポーズ入れたいよね?
コンボの最後に忍術を入れて、より技が上手く扱えるようになった感じにしようか。
…でも制作期間とデータ容量と上手く相談しないとね…

等々、そんな葛藤を繰り返しながら制作を進めていました。

「成長」と言えば本作には「NARUTO-ナルト- ナルティメットストーム」から
少年篇のキャラクター達も参戦しています。

NARUTO-ナルト-」から「NARUTO-ナルト- 疾風伝」に、
どう「成長」したのか?
それを見比べてみるのも面白いのではないかと思います。

ヒナタ

ヒナタちゃんはホントにいい「成長」したなぁ…


ちなみに私は「NARUTO-ナルト- ナルティメットヒーロー」の頃から
ほとんどの「ナルティメット」シリーズのナルトのモーションを制作してきました、
「ナルト」の「成長」を横に見ながら自分も「成長」出来ているのかな…?
などと少し感慨深くなりますね。

それもこれもこのシリーズを長く続けていられるからこそ!
ファンの皆様、ありがとうございます。

そしてこれからも応援よろしくお願いします!


オープニング!

皆さん、こんにちは。
サイバーコネクトツーのアーティスト、御厨です。

今回、「NARUTO-ナルト- 疾風伝 ナルティメットストームジェネレーション」では
デモチームとして奥義周りの調整を担当していましたが、
それ以外にもオープニングデモの絵コンテなども担当しましたので、
そのことについて書こうと思います。

絵コンテに関しては以前の記事で竹下からも説明していますが、
映像の設計図にあたるものです。
文字主体の文面からイメージし、絵にしていくところが面白くもあり、難しいところです。

どういうカット割り構図芝居カメラワークにすれば、
こちらが意図したものをより良く見せることができるかを考えながら書いていきます。

また、絵コンテは映像の設計図ということもあり、実際シーン制作を担当するアニメーターや関わる全てのスタッフに最終的な
映像のイメージを示す大事な作業だと思っています。

さて、実際のコンテを見てみましょう。

今回コンテを書くにあたってテーマにしたのは
「新旧のキャラクターの対決を見せる」
「カット数は10カット以内」ということでしたので、
それを念頭に絵コンテを進めました。

本作のオープニングの絵コンテ

本作のオープニングの絵コンテ本作のオープニングの絵コンテ

新旧のキャラクター、つまり少年篇のキャラクターと疾風伝の
成長したキャラクターとの闘いです。

当然成長したキャラクター達には余裕があるはずだと思いますので、
オープニング前半でのナルト同士の睨みあいでは、余裕の疾風伝のナルトに
臆さず挑む少年篇のナルトという構図にしました。

ところでコンテ中に見慣れない用語があるのはお気づきてしょうか?
「PAN」とか「T・B」とか「ホワイトアウト」などといったものです。
これはカメラをこういう風に動かしてほしいという指示、
もしくは撮影指示を表した用語です。

意味としては
・PAN=カメラの位置は動かさずに、レンズの向いている方向を動かすこと。
・T・B=カメラ自体を被写体から遠ざける。
・ホワイトアウト=だんだんと白い画面に置き換わっていくこと。

そしてオープニング内でのそれぞれのカメラワークには、
簡単ではありますが意図があります。
カット2と3にそれぞれPAN指示が意図しているものは、疾風伝のナルトの
視線の先に少年篇のナルトがいるという視線の方向性強調しています。

また、同カットのQ・TB(TBよりカメラの移動速度が瞬間的に早い)には
後ろに控えているキャラクター達を見えない状態から一気に画面にいれることで、
「後ろに大勢いた!」という驚きと迫力強調しています。

このように普段皆さんが何気なく見ている映像の中にも
色々な意図が存在しています。

今回のオープニングでは映像の尺の長さとしては短く、構成もシンプルですが、
このオープニングの映像を見て「さぁ!これからジェネレーションをやるぞ!」
というプレイヤーの皆さんの
テンションを盛り上げる一つの要因になってくれれば幸いです。


超アニメ表現の基礎 シェーダープログラム

若葉香る季節となりました。皆さん如何お過ごしでしょうか。
プログラマーの南です。

本作「NARUTO-ナルト- 疾風伝 ナルティメットストームジェネレーション」では、
シェーダープログラムを書いたり制作用のツールを作ったりと、
いわゆるテクニカルアーティストと呼ばれている
仕事を担当しておりました。

■シェーダーとは

シェーダーというものを簡単に説明すると
「色の塗り方を決める」プログラムです。

CGイメージ

CGイメージ

通常、皆さんがCGという言葉を聞くとこのような絵が思い浮かぶと思います。

今回は特別に、このシェーダーを使ってプレイしてみましょう。
シェーダーなし
シェーダーなし
う~ん…、ぼんやりとした感じになってしまい、ちょっとイマイチですね。
次に実際のゲーム画面を見てみましょう。

 

シェーダーあり
シェーダーあり
色の塗り方を変えただけでキャラクターがいきいきとしていますね。
これぞジャパニメーションって感じです。

ナルティメットシリーズではトゥーンレンダリングという
古くから存在する技法が使われていますが、よりアニメに近い見た目を作るために
細かいところは色々な工夫を施しています。

ちなみに、ぼかしグレアなどの画面効果もシェーダーで実現されています。

画面効果なし

ポストエフェクトなし

画面効果あり

ポストエフェクトあり
如何でしたか?

「NARUTO-ナルト- 疾風伝 ナルティメットストームジェネレーション」の
超アニメ表現は、
最新の技術だけではなく、スタッフの遊び心に溢れた発想と、
独自のノウハウが凝縮されて作られているので見所満載です。

長く遊べるゲームソフトですので、
まだプレイされていない方は是非手にとってみてください。

一人でも多くの方に楽しんでいただければ幸いです。