「ナルティメット」シリーズのサイバーコネクトツー公式ページです!

成長し続けるキャラクター達

「NARUTO-ナルト-」ファンの皆様こんにちは、
本作でバトルのキャラクターモーションを担当しました梅田です。

本作には70人以上のキャラクター達が参戦しているわけですが、
その中にバージョン違いがあるキャラクターが何人か参戦しています。
(サスケが分かりやすく、キャラクター数も多いですね)

なんと5バージョン!?

なんと5バージョン!?


その違いとは…?

わかりやすい所でいえば奥義の違いですが
細かい攻撃モーションなども変化しているキャラクターもいます。
なぜ変化するのでしょう?

それは原作「NARUTO-ナルト-」のストーリー展開によって
「成長」しているキャラクター達だからです。

成長し続けるキャラクター達

姿や奥義が変わっても中身が変わっていなければ
「成長」したとは言えないのではないか?
成長したらもっと影分身をアグレッシブに使うのでは?

空中から影分身を大量に発射!

空中から影分身を大量に発射!アグレッシブぅぅぅ


新しく原作で登場したあのポーズ入れたいよね?
コンボの最後に忍術を入れて、より技が上手く扱えるようになった感じにしようか。
…でも制作期間とデータ容量と上手く相談しないとね…

等々、そんな葛藤を繰り返しながら制作を進めていました。

「成長」と言えば本作には「NARUTO-ナルト- ナルティメットストーム」から
少年篇のキャラクター達も参戦しています。

NARUTO-ナルト-」から「NARUTO-ナルト- 疾風伝」に、
どう「成長」したのか?
それを見比べてみるのも面白いのではないかと思います。

ヒナタ

ヒナタちゃんはホントにいい「成長」したなぁ…


ちなみに私は「NARUTO-ナルト- ナルティメットヒーロー」の頃から
ほとんどの「ナルティメット」シリーズのナルトのモーションを制作してきました、
「ナルト」の「成長」を横に見ながら自分も「成長」出来ているのかな…?
などと少し感慨深くなりますね。

それもこれもこのシリーズを長く続けていられるからこそ!
ファンの皆様、ありがとうございます。

そしてこれからも応援よろしくお願いします!


オープニング!

皆さん、こんにちは。
サイバーコネクトツーのアーティスト、御厨です。

今回、「NARUTO-ナルト- 疾風伝 ナルティメットストームジェネレーション」では
デモチームとして奥義周りの調整を担当していましたが、
それ以外にもオープニングデモの絵コンテなども担当しましたので、
そのことについて書こうと思います。

絵コンテに関しては以前の記事で竹下からも説明していますが、
映像の設計図にあたるものです。
文字主体の文面からイメージし、絵にしていくところが面白くもあり、難しいところです。

どういうカット割り構図芝居カメラワークにすれば、
こちらが意図したものをより良く見せることができるかを考えながら書いていきます。

また、絵コンテは映像の設計図ということもあり、実際シーン制作を担当するアニメーターや関わる全てのスタッフに最終的な
映像のイメージを示す大事な作業だと思っています。

さて、実際のコンテを見てみましょう。

今回コンテを書くにあたってテーマにしたのは
「新旧のキャラクターの対決を見せる」
「カット数は10カット以内」ということでしたので、
それを念頭に絵コンテを進めました。

本作のオープニングの絵コンテ

本作のオープニングの絵コンテ本作のオープニングの絵コンテ

新旧のキャラクター、つまり少年篇のキャラクターと疾風伝の
成長したキャラクターとの闘いです。

当然成長したキャラクター達には余裕があるはずだと思いますので、
オープニング前半でのナルト同士の睨みあいでは、余裕の疾風伝のナルトに
臆さず挑む少年篇のナルトという構図にしました。

ところでコンテ中に見慣れない用語があるのはお気づきてしょうか?
「PAN」とか「T・B」とか「ホワイトアウト」などといったものです。
これはカメラをこういう風に動かしてほしいという指示、
もしくは撮影指示を表した用語です。

意味としては
・PAN=カメラの位置は動かさずに、レンズの向いている方向を動かすこと。
・T・B=カメラ自体を被写体から遠ざける。
・ホワイトアウト=だんだんと白い画面に置き換わっていくこと。

そしてオープニング内でのそれぞれのカメラワークには、
簡単ではありますが意図があります。
カット2と3にそれぞれPAN指示が意図しているものは、疾風伝のナルトの
視線の先に少年篇のナルトがいるという視線の方向性強調しています。

また、同カットのQ・TB(TBよりカメラの移動速度が瞬間的に早い)には
後ろに控えているキャラクター達を見えない状態から一気に画面にいれることで、
「後ろに大勢いた!」という驚きと迫力強調しています。

このように普段皆さんが何気なく見ている映像の中にも
色々な意図が存在しています。

今回のオープニングでは映像の尺の長さとしては短く、構成もシンプルですが、
このオープニングの映像を見て「さぁ!これからジェネレーションをやるぞ!」
というプレイヤーの皆さんの
テンションを盛り上げる一つの要因になってくれれば幸いです。


バトルの引き立て役

皆様こんにちは!
「NARUTO-ナルト- 疾風伝 ナルティメットストームジェネレーション」では
主にプレイヤーエフェクトを担当いたしました、角田です。

エフェクトって何?という話は以前スタッフブログでお話していましたので、
今回はエフェクトを入れると具体的にゲーム上でどう変わるの?
という疑問に答えるべく、エフェクト入れ込み前と入れ込み後の動画を
用意してみました。

演出エフェクトビフォーアフター

 
▼ビフォー


▼アフター

ビフォーからアフターで追加されているもの、変わっているものは全てエフェクト班が入れ込みました。

上記の動画は「演出」と呼んでいる、
アーティストがカメラを固定して入れ込んでいるものです。

演出でのエフェクトの役目は主に「迫力を出す」ことですが、
演出以外にも「インゲームエフェクト」と呼んでいるものがあります。

インゲームとは実際に操作するゲーム画面のことで、
プログラムで制御されたカメラの状態をそう呼んでいます。

たとえば、攻撃がヒットした時にエフェクトを出したり、
地面に叩きつけたときに土煙を出したりなどゲーム上で
「今、何が起こったのか?」「何をしているのか?」
ということを、わかりやすく視覚化してプレイヤーの操作感に味付けをしていきます。

ヒットエフェクトビフォーアフター

 
▼ビフォー


▼アフター

こういったエフェクトを入れることにより、
断然「爽快感」「華やかさ」が出て、
見て触って“気持ちのいいバトル”になります。

単体で主役になることはあまりないですが、
ゲームの引き立て役であるエフェクトも是非注目してみてください!


世界に広がるナルティメットストームジェネレーション!!

皆様、こんにちは。
サイバーコネクトツーのアーティスト、杉上です。

本作「NARUTO-ナルト- 疾風伝 ナルティメットストームジェネレーション」では
ローカライズ版UIの修正やデバッグを担当しました。

世界に広がるナルティメットストームジェネレーション!!

ローカライズというのは北米、欧州、アジアなどの他地域の言語に対応して
ゲームソフトの内容を修正、改訂する作業のことを指します。

本作では英語、フランス語、イタリア語、ドイツ語、スペイン語と
実に五カ国語へのローカライズを行なっています。

どのような仕事かというと、例えば、キャラクターの使用する忍術
奥義の名称を各言語に合わせて翻訳する仕事です。

例えばカンクロウの奥義「黒秘技・操炎蝎劇」も
日本以外の国だとこんなに変わります。

英語 ▶ Secret Black Move: Scorpion Flames Performance 
フランス ▶ Technique de la chambre noire : Théâtre du scorpion
イタリア ▶ Mossa nera segreta: Spettacolo di fiamme dello scorpione
ドイツ ▶ Geheimer Schwarzmove: Skorpionflammenauftritt
スペイン ▶ Movimiento secreto: llamas de scorpion

黒秘技 ▶ シークレットブラックムーブ」とは、
なんともカッコいい響きですね!!

ただし、こういった翻訳作業には大きな問題があります…
それは日本語に比べて文字数が圧倒的に多いということ!!!

そのため、予めメニュー表示やウインドウのサイズをきちんと考えておかないと後々
大変なことになってしまいます。

■実際の対応例

サイの奥義「忍法・超獣偽画・甲全集」ですが
ドイツ語では「Ninja-Kunst: Superbestien-Schrift: Rüstungssammlung」と、
こちらもとても長文になります。
このままでは文字がウインドウからはみ出してしまうので、
改行をして読みやすいように収めます。

読みやすくまとまりました!!

ちょっとしたことではあるのですが、より多くのお客様に快適にプレイをして頂くために
様々なこだわりの元にメニュー画面は作成されています。

海外版を手にする機会があれば是非メニュー画面もご覧になって下さい!
色々な発見が待っているかもしれません。


ゲーム画面の主役は?

みなさん、こんにちは。
サイバーコネクトツーのアーティスト、内野雄太です。

突然ですが、ゲームの画面上で一番大きく映っているもの
何だと思いますか?

ゲームの主役であるキャラクター?いえいえ、もっと大きく映っているものがあるはず。
当たり前のように描画されて、目立たず、
無ければ画面が一気に寂しくなる絶対必要不可欠な存在。

そう、ゲームの画面上で一番大きく映っているものは「背景」です。

本作で私はその「背景」を担当していました。

ゲーム画面の主役は?

先程もお話ししましたが、ゲームの画面上で一番大きく映っているものは「背景」です。
ですが、ゲームの主役は何と言っても
みなさんが操作する「キャラクター」です。
プレイ中、皆さんがずっと見続けるのも「キャラクター」です。

では、画面に一番大きく映っていながらにして、全然目立たない「背景」。
その目立たない「背景」を制作するのに大事なことは何だと思いますか?

それは「不自然ではないこと」です。

普段当たり前のように見ている物ですが、物が見えるのは光のおかげです。
光によって出来る物影、直接受ける光や反射の光による明暗の差など、
光がもたらす色んな変化を私たちは普段から何気なく見ています。
ホント、何気なく。

だから、そうではないものを見た時に「不自然だ」と感じてしまうんです。
「不自然だ」と感じさせないために、私たち背景班は光がもたらす
色んな変化を捉えて、きちんと表現することが必要なんです。
そしてそれが難しくもあり、ものすごく面白いんです。

崖の物影になっている光と影の丁度境目に岩をレイアウトし、
物影になっていない部分をちょっとだけ残して、岩に当たっている光を強調したり、

影の中のさらに暗いところ、真っ暗で不気味な入口を演出する。

そういうことを考え、そして表現することが本当に面白いんです。
目立たせず、見ていて不自然でなく、
そのなかで確かなこだわりを持って制作する。

そんな背景に込めたひそかなこだわりを探してみるのも、
なかなか面白いのではないでしょうか?

ゲームの画面の主役は「キャラクター」です。
ですが、ゲーム画面のクオリティを左右する影の主役は「背景」だと、
私はそう思っています!