今作『NARUTO-ナルト- 疾風伝 ナルティメットストーム3』では、原作のストーリーをしっかりと表現するために約6時間のボリュームのデモシーンが入っています。
今回は限られた時間の中で、クオリティを損なわずにそれだけのものをどのようにして作成したのかをご紹介いたします。
原作を再現するにあたり、どのシーンも大事で欠かせないものですが、その中でも盛り上げたいところはどこなのかを考えて、シーンごとに重要度を決めていきます。
制作時間を重要度によって振り分けることで、大事なシーンで盛り上がらない…なんてことがないようにしました。
重要度はおおまかに以下の三段階に分けました。
■Aランク
=物語の展開にとても重要な箇所。盛り上げるべきシーン
■Bランク
=Aランクよりも重要度は下がるが、ストーリーを語る上で必要なシーン
■Cランク
=あまり感情移入するようなシーンではなく、主にストーリーの説明の為に存在するシーン
絵コンテの段階で制作にかかる時間が決まるので、どの程度キャラクターを動かして良いのか、表情をどれだけ作り込むかの演出指針を先ほど分けたランクごとに決めていきます。
■Aランク
キャラクターの心境をしっかりと見せる必要があるため、顔のアップやキャラクターの動き(アクション)もふんだんに入れる。演出に制限はかけない。
■Bランク
顔のアップはポイントを絞って使用する。
基本的には1キャラに対して1カット1アクション以上にならないように収める。
ただし、単純にキャラクターをカメラから離すと単調な演出になってしまうので、手前に映るキャラクターを背中向きにする事で顔を見せない、台詞が終わった後なら顔アップもOKなど、工夫しながら作成していく。
■Cランク
全体的にキャラクターを遠くから映し、動きは流用が効く、汎用的なものにする。
結果的に第四章「ナルト出生」のデモシーンはほぼAランクになるという事に…
とても大事なシーンなので、すべてクオリティを下げることなく作り込みました。
最後に制作時の手法を決めていきます。
例えば、口の動きはあらかじめ作成しておいた口の形をランダムに動かす事で話しているように見せるか、台詞を聞きながら1つ1つ作成していくか、等です。
手法により制作に掛かる時間が大きく変わってきますのであらかじめ決めておく必要がありました。
■Aランク
表情、アクションは全て一から作成。エフェクトもふんだんに入れる。
※顔のアップやこのシーンだけでしか見られないアクションなどが多いので新規で作成するものが多い。
■Bランク
表情はあらかじめ作成しておいた基本的なパターン(喜怒哀楽)をベースに調整していく。
アクションも基本となるポーズを流用しつつシーンに合うように調整。
■Cランク
基本的に表情もアクションもあらかじめ用意してあるものの中から使用する。
※カメラがあまりキャラクターによることが無いので、専用の表情は必要ない。
このように重要度によって作り方を変えることで、制作にかかる時間を調整出来るようになり、大事なシーンにしっかり力を割けるようになりました。
重要度が低いシーンの中でも「この部分はしっかりとキャラクターの表情を見せたい!」「このカットは細かな動きもちゃんと表現したい!」というピンポイントで重要な部分があるものも多々ありました。
そういうところは個別に専用のカットを入れたりしています。
このシーンではナルトが「仙人モードになって感知をする」という説明が必要だったので、ナルトの表情をしっかりと見せる必要があり、専用のアップカットを入れ込んでいます。
今回の「NARUTO-ナルト- 疾風伝 ナルティメットストーム3」ではかつてない大ボリュームのデモシーンが必要になりましたが、ユーザー様がどこで盛り上がるのか、物語に没頭して貰う為にどこに力を入れて作っていくのか、しっかりと物語の起伏を考えて作っていますので、最後まで見所が多く楽しめるものになっています。
是非、最後までのめり込んでプレイして頂ければと思います。
■ティザー
■第二弾
■第三弾
「ナルティメット」シリーズ最新作!
アニメを自分で動かしているかのような美しいグラフィックで描かれる忍道対戦アクション。
ナルトをはじめとした個性あふれるキャラクターたちの中から好きなキャラクターを選択し、忍術や奥義をタイミングよく繰り出しながら戦闘を進めていきます。
本作の登場キャラクターはシリーズ最多の100忍に到達。本作ならではの合体奥義や原作者岸本斉史先生にかきおろしの新キャラクターも登場します。
▼公式サイトはコチラ
http://www.bandaigames.channel.or.jp/list/naruto_r/