- アプリ内のメインストーリーをそのまま掲載しております。
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レリーフの呪いは、再び絆を引き裂いた――
最愛の兄を失いながら「レリーフのかけら」を手にしたイリアは、何の因果かレリーフを
受け入れる事が出来る適合者だった……
その悲劇の舞台に再び姿を現したのは、以前レリーフの黒き呪いに破壊されたバランシアだったが、その印象はどこか違っていた……
すまん…… |
急いだんやけどな…… |
轟雷……それに逆影!? |
でも、収穫はありましたね…… |
新たなレリーフのかけらと、その適合者を見つける事ができたのですから―― |
えっ……もしかして、バランシア!? |
お久しぶりです、バニラさん…… |
確かに私はバランシアですが、もちろん「あの時」のバランシアではありません |
新しく生まれ変わったんですよバニラさんと同じように…… |
なるほど、確かに面影は同じだが…… |
……コクリ |
背伸びをしなければいけなかったのです |
そうやな…… |
そっか…… |
ギルドも改めて設立いたしました |
紫苑の騎士団……最近よく聞くお名前ですわ |
有難うございます……どのように伝わっているのかは、聞かないでおきますけど |
はぁ? |
「罪竜のレリーフ」の探求に、力を入れているそうですわね…… |
少々強引な方法だと、伺っておりますわ |
「unHappyChoice」の刹那さまですね? |
ですが、今の「The World」には必要な事と熟考した上での方法です |
すまないが……説明してもらえないか? |
説明するほどの事ではございませんわ |
多くの冒険者、ギルドと協力して、「罪竜のレリーフ」を回収しているだけ…… |
そうですわね、バランシアさん? |
そうですね……ええ |
ですが、我々はこの方法で、すでに2つのレリーフを手にしています |
えっ、そうなの!? |
貴方たちが2つ、我々が2つ…… |
まぁ、よくご存じですわね…… |
やっぱり刹那も持っていたんだな |
以前、私も適合者だと申し上げましたわ |
さらに今、新たなレリーフの適合者がここにもう一人現れた訳です…… |
え…… |
これで残りのレリーフのかけらは、2つ…… |
どうでしょうか、再びお願いですが、我々の仲間として、レリーフを集めませんか……? |
折角のお誘いですが、私は辞退いたしますわ |
貴方がたのやり方は、全くと言っていいほど美しくないですもの……ふふふ |
美しくないって……? |
先ほど私が人海戦術、と説明しましたわね? |
文字通り、適合者が見つかるまで、何人もの冒険者が、レリーフに触れるのですわ…… |
!! |
この意味……お分かりですわね? |
それって……適合者じゃない人は、みんな黒ネーム化しちゃうって事じゃない!! |
ええ、そうです……私もよく知ってます |
私が…… |
じゃあ、なんで! |
この馬鹿げた「The World」のルールを終わらせるためです |
そのために、何人の冒険者を犠牲にした? |
我々の協力者として認知しているのは、80数名ほどが黒化したようです |
その場で討伐しているので、外部に影響はないはずです |
なんてことを…… |
この狂った「The World」のルールを正すための犠牲です |
それに、黒化した者の気持ちは分かっています……そうですよね、バニラさん? |
…… |
どうやら、今は誘いに乗って頂ける時ではないようですね……退散致します |
ただ、私に言えるのは一刻も早く、この世界を正さなければいけない……それだけです |
そうしなければ……誰かにとって大事な人が突然消えてしまうんです |
!! |
…… |
それでは、また…… |
……それでいいのか? |
今は…… |
……堪忍な |
………… |
◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
~「銀の細腕」工房~
◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
なるほど~、そいつは難儀だったなぁ |
こくり…… |
……まったくだよ |
それで、どうするんだい? |
これに関しては、お前の意見が欲しいぞ |
……ふるふる |
私も今のバランシアのやり方には違和感を |
俺は、バニラについていくぜ! |
わかった、わかった…… |
……え? |
お前はちょっと事情が複雑だからな…… |
……とりあえず、しばらく考えておくわ |
こくり…… |
それでは、私はスィルの「TAO」に戻りますが……皆さまは? |
一応、あんたのとこのボスに顔を出してもいいかな |
それでは、私は一度離れますわね |
? |
私の持っているレリーフのかけらを、お渡ししておきますわ |
!? |
恐らく、これは私よりもあなたが持つべき |
いいのか? |
もちろんですわ、それに少々思うところがありますので……さぁ、どうぞ? |
こくり…… |
テロリロ、テロリロ、テロリロレレーン♪
マスターは「罪竜のレリーフのかけら」を手に入れマシタ! |
◆ ◆ ◆
じゃあ道中、気をつけておくれ |
(カチ、カチ)
おー、時代劇でみる切り火か……! |
時代劇か…… |
そうね~、年末とかやってる時に見た事があるような…… |
くっ…… |
あれからイリアと連絡はとれたか? |
全然とれないね…… |
やっぱりアロン兄ちゃんが居なくなったのが相当ショックだったと思うし…… |
アロンとイリアは、リアルでも連絡とれてないんだろうか? |
そうだね……私みたいに新しいキャラを |
まさか、とは思うが……アロンの身に何かあったんじゃないだろうな |
それ、リアルのことを言ってるんでしょ? |
しかし、バランシアをあそこまで駆り立てたのは、何だったんだ? |
ん~…… |
突然、自分の分身とサヨナラするのは…… |
……そうか |
今、ここで起きてることが間違ってるって怒りたくなるのもしょうがないかな、ってね |
……にひひ~、ムズかしいよね |
あの……無理してない、ですか……? |
だいじょぶ、だいじょぶ |
狼、キャラが……いや、何でもない |
あっ……ゴホッ! ゴホンッ!! |
にこり |
◆ ◆ ◆
バランシアは黒ネーム化した者をすぐに討伐している、と言っていたが…… |
ここ最近、かなり黒ネームたちと遭遇してるような気がする…… |
だから、バニラもマジでヤバそうなら言ってくれよな! |
その、頭痛とか……色々あるんだろ? |
そうねぇ……まぁ、ヤバそうな時は……ん? |
そうか……! |
黒ネーム化した者にだけ起きる『アナフィラキシーショック』みたいな症状…… |
バランシアがこのまま人海戦術でレリーフの適合者を探し続けたら…… |
おいおい……絶対マズイじゃねーか! |
!! |
刹那さまは、それを調べに戻ったのかもしれませんね! |
バランシアの適合者探しを早く止めさせないと! |
コクッ |
もう~! バランシアの馬鹿!! |
バニラのせいじゃないって! |
文句なら、直接本人に言うしかないな! |
◆ ◆ ◆
バランシア達、今どこにいるのかしらね…… |
バランシアの言い方からすると、これから派手な動きを見せそうだからな…… |
見つけるのは難しくないかもしれないぞ |
◆ ◆ ◆
それならば「TAO」の方でも情報を集めさせておきましょう |
そうしてもらえると助かる! |
はは、トラブルの情報でしたら、お任せ下さい |
◆ ◆ ◆
そう言えば、新しいファントムが現れたな |
そうですね……あの黒いファントムを見た時何かを思い出しそうだったんですが…… |
胸がザワついた気分だったので、どうやらあまり良い思い出ではなさそうです |
誰にでも忘れたい過去や記憶はあるもんだ! |
同意を求められてもだな…… |
◆ ◆ ◆
どうやら、南のセレカで少し動きがあるようですね……TAOから連絡がきました |
紫苑の騎士団を名乗る者が、人を集めているそうです |
さすが、TAOの情報網は早いな |
セレカでしたら、港から船で行けば早いと思いますよ |
バルバルに速い船を準備してもらうのだ~! |
それでは私はTAOに戻りますのでここで失礼します |
思いのほか長い旅になったけど、お世話になったのだ~! |
そうだな、私からもお礼を言わせてくれ |
いえ、私も貴重な体験が出来ました |
それじゃあ、またね~シドリン! |
やはり、その呼び方は……いや、ハハ |
◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
~港~
◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
バルバル~! いる~? |
ああ、これは元ココレさんのバニラさん |
ややこしいから、やめてくれ |
速い船ってないかな~? |
それでしたら、丁度いい船が出来たところですよ、貴方たちは運が良いですね! |
えっ? |
ええ、我がギルドの最高傑作ですよ! |
是非乗ってみませんか? |
試作品……いや、試作品が最強だと、古の名作が物語っている! 是非頼む! |
分かってますね、さすがはエレミアさんだ |