- アプリ内のメインストーリーをそのまま掲載しております。
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この霊廟も行ってみたかったんですよ |
詳しいな、調べたのか? |
ええ、イリアが好きそうな伝説や場所はチェック済みですから |
ありがとう、お兄ちゃん…… |
イリアは相変わらずのお兄ちゃんっ子なのだ~ |
そう……かな…… |
むしろ、アロンの方がベッタリに見えるぞ |
そう……ですね…… |
コクリ |
◆ ◆ ◆
このシャナン霊廟のことを少し教えてもらえないか? |
ええ、女神と人間の悲しい恋の物語ですよ |
女神シャナンと、狩人の男がこの森で出会い恋に落ちますが、その恋は許されない恋…… |
その行いを知った神々は、シャナンから神の力を奪い、人に転生させたんです―― |
それだけなら良かったのですが、神々はこの |
狩人の男からは名と自由を、その他の者からは、この男に関する記憶を奪ったんです |
もちろん、シャナンの記憶からも、この男の記憶のほとんどが消え去ったそうです |
無慈悲……やることが徹底的なのだ~ |
ですよね……それで、その後―― |
待った…… |
待ち伏せか……まったく、無粋な奴らだ |
◆ ◆ ◆
ひぇ~! |
やれやれ、待ち伏せの質が落ちてきてるな |
おごそかなこの場所で襲ってくるなんて、罰あたりにも程がありますね…… |
お兄ちゃん、大丈夫……? |
うん、イリアも大丈夫そうだね、良かった |
コクコク |
◆ ◆ ◆
それで、伝説の続きとやらはどうなったんだ? |
はい、狩人の記憶と神の力を失ったシャナンの話には続きがありまして…… |
彼女は、この地に取り残されたわずかな人々のために集落をまとめ、尽力したそうです |
その集落はシャナンへ感謝の気持ちをこめ、シャナ・リドと名付けられたということです |
その後、人として亡くなったシャナンはここに祀られた、という事なのね~ |
ええ、その通りです |
ソノ後、シャナンはコノ地の守護者として今も見守りつづけているのデス…… |
あら、どうしたのよ突然…… |
本来、ワタクシが説明する役割なのデスがライバルが次々と現れ、必死なのデス! |
はいはい…… |
何だか、悪い事をしちゃったかな |
イケメンは、許しマス…… |
!? |
ナビコのくせに、色気づいちゃって…… |
お兄ちゃんを、とっちゃ……ダメ |
こんなチビにまで焼きもちとは、健気すぎるのだ~ |
ワタクシ、みなさま全てのナビコですノデ |
あえていうなら、マスターLOVEデス |
テレテレ…… |
◆ ◆ ◆
チッ……わざわざこんな辺境まで来て、無様なもんだぜ |
こいつも正雪じゃねぇみたいだな |
へっ、あいつもこの近くには来てるんじゃねぇか? |
では、彼はこの霊廟にはいない、と? |
ああ、ヤツとはここに入る前に別れた…… |
じゃあな、負けた以上、関わっても面倒なだけだ、あばよ |
(タッタッタ……)
まぁ、今は正雪よりここでやるべき事を終わらせようか |
コクリ |
◆ ◆ ◆
正雪がここにいないとなると、彼の目的が |
彼が広めた噂につられた者達が、首尾よく宝剣とカンザシを手に入れるのを、どこかで待っている――というところでしょうけど |
どこで待っているのか、それが問題ですわね |
コクリ |
また襲撃者があらわれたら、そこの情報を聞き出してみるか…… |
勝つのは当たり前、なんですね |
ニヤリ |
◆ ◆ ◆
……何者、ですか…… |
今の声、聞こえましたか……? |
むむ、聞こえたのだ…… |
でも……怖くはなかったよ…… |
もう少しで辿り着けそうだな |
コクリ |
◆ ◆ ◆
やっと来たか、待ちくたびれたぜ…… |
この人も、みなさんを狙っている者ですか? |
まぁ、そうだろうな…… |
悪い事は言わん、我々に拳を上げるのなら |
大げさだな、せっかく待ってたんだ |
へへっ、そうこなくちゃ、だぜ! |
◆ ◆ ◆
負けちまったか、とんだ待ち損だぜ…… |
それで、正雪はいったいどこなんだ? |
我々からアイテムを奪ったら会う予定だった |
まぁな、ヤツとは「不浄の戒塔」で会う |
必要最低限の労力で手に入れるつもりだった |
これ以上関わってもロクな事にならなさそう |
じゃあ私たちは、さっそくシャナンとご対面 |
う、うん…… |
コクリ |
ここが、最奥のようだな |
まさか起き上ってくるんじゃあ…… |
えっ……!? |
大丈夫だと思うよ、ほら…… |
棺の上に、光る人影の様なものが |
あぁ…… |
シャナン……なのか? |
はい……今は魂のみとなり、神々との約束に |
あっ……あんたの持ってるカンザシが |
!! |
それから懐かしい暖かさを感じます…… |
やっぱり伝説の通り、狩人の記憶は消されて |
でも……心のどこかで、覚えてるみたい…… |
カンザシに託された想いが、届いてるのかも |
あぁ……思い出せないけれどその想いが…… |
私がかつて犯したという禁忌で、未だ贖罪の |
好きだったのに、思い出せないなんて…… |
神よ……彼をお許しください |
あ……シャナンの涙が結晶になった…… |
!! |
あなたから神より授かりし宝の気配を |
どうぞこちらへ…… |
宝剣のことよね、たぶん…… |
コクリ…… |
旅人よ……私の想いを神に伝えて下さい |
さっきの結晶が、剣に吸い込まれた…… |
我々の想いを込めた二つの品を |
そして、神々に伝えて下さい…… |
(スウッ……)
あっ…… |
「不浄の戒塔」へ至る道が開かれたようです |
コクリ |