ゲーム(レベル)デザイナーとして、
第十話・第十三話等を担当した富永です。
その第十三話の敵との遊びを、
昔のゲームの“良さ”から受け継ごうとした事を書かせて頂きます。
敢えて、原始的に…
ここでのヤシャの移動は実速で時速140km程ですが、
その上で空間・物理的な要素を単純に“リアル”にすると、
敵は一瞬すれ違うだけになり、通常では、やり取りを行えません。
高速移動をするゲームの多くは、その点を様々な手法で“遊び”に変えていますし、
その手法もハード・ソフト向上を受けて、時代と共に進化・分化を遂げています。
ですが、第十四話では、敢えて何十年も前からある手法を元に、
その“良さ”を受け継ごうと考えました。
「分かり易く、“狙う”・“撃破”が味わえる楽しさ」
でした。
例えば、敵の配置や挙動ですが、折角の広大な空間を活かすなら、
敵を遠くに点在させる事も出来ます。
しかし、敢えて撃ってくれとばかりに目の前に来ますし、
その動きも何度か見れば、次のパターンを予測できそうな物となっています。
この遊びの手法・表現は、今となっては“どこか古臭い”と言わるだろうとも思いましたが、
それでも「分かり易さ故の“良さ”」があるはずだと考えました。
結果、敵を“探す遊び”はあまり有りませんが、
次々と“狙い”を定めるテンポや、撃破する感触に集中できるシンプルさ、
敵編隊を全滅出来た時のチョッとした歓び…等は受け継いでいるかと思います。
(そして何より、実現したプログラマーさんのセンスと辛抱強さに感動しております)
とは言え、これらは作り手側の理屈。
ユーザーの皆様が楽しめてこそですから、その成果へと繋がっておりましたら幸いです。