長い髪の毛や、スカートやコートなど、ひらひらと
揺れる物をCC2では「ゆれもの」と呼んでいます。
 
一般的に「ゆれもの」は、専用のプログラムを組み、
キャラクターの動きや重力などから計算して、
コンピューターが、自動で動きを制御できる様にします。
 
しかし「ナルティメットストーム2」では、
キャラクターらしさ・アニメらしさを表現する為に、
一部の動きを、あえて手作業で制御しています。

手作業で動きを加えた例として、
仙人ナルトのコートの裾の動きを
動画でご覧ください。(左図)

コートの裾の動きは、プログラムで
制御するには難しく、また動かせたとしても、
なかなか理想通りには動いてくれません。

もちろん手作業で動きをつけると言っても、一筋縄ではいかず、
根気のいる作業ですが、より良い動き、より良いキャラクター性を
出すため、ひとつひとつ慎重に動きを付けていきます。

さらに! このコートの裾には、もう一つのこだわりが隠されています。

それは、裾が動くタイミング。
現実の裾は、動きまわったり、風が吹かない限り揺れないものですが、
ゲーム中での仙人ナルトの裾は、常に風があるかの様に揺れ続けているのです。
こうした現実ではありえない動きをさせる事も、雰囲気作りには欠かせません。

細かい部分ですが、原作の雰囲気を出せる様に工夫しています。

自来也がコンボをつないでいる時の動きが、
フリーバトルの時とボスバトルの時で違っている事にはお気づきでしょうか。

それでは、自来也の動きをそれぞれ見てみましょう。

改めて動きを見比べてみると、全く別物である事が分かります。

この違いも「ストーム2」のこだわりのひとつで、
ストーリーや、シチュエーションの重みの加わるボスバトルでは、
キャラクターの状況や感情もまた、異なってくるはずです。
その様な内面の様子までも伝わってくる様に、
状況に応じて、キャラクターの動きを変えています。

この様に、プレイされた方に違和感を与えない様に工夫しています。

「NARUTO-ナルト-」のキャラクターは非常に独創的で、
個性的な動き方をするキャラクターが数多くいます。

代表的なものとしては、四尾ナルトの腕の「ムチのようにしなやかな動き」です。

そもそもCGでは、一般的に柔らかい、しなやかな動きは苦手とされており、
通常の方法では、どこか固い動きしか表現できません。

これは、CG上のキャラクターの骨格にあたる「ボーン」を、人の骨格と同じように
設定しているからです。人の腕がヒジと手首の間で曲がらないように、
CG上でのキャラクターもその部分が曲がる事はありません。

しかし弊社では、この動きを「自由ボーン」という物を使い再現しています!


「自由ボーン」とは、通常のボーン(関節)に追加して、
特別な動きを再現する為に使用する特別なボーンです。
言い換えると、人には無い「新たな関節」を入れた様な状態です。

この自由ボーンを、通常のボーンとは別に巧みに動かす事により、
一般的にはCGには不得意とされる、しなやかな動きを作りだしています。

「ストーム2」では、いままでにあげた細かい作業を繰り返すことによって、
緻密なキャラクターの動きを、妥協する事なく作りこんでいます。

このように、原作の雰囲気を大切に作りこむ事で生まれた世界観を、
ぜひゲームで、お楽しみください!