「ストーム2」では豪龍火を始めとした、多くの忍術が登場します。
膨大な数の術を組み上げるには、あるツールの存在が必要不可欠だったのです。

"Skill Editor"を使えば、忍術に「直進する」「弧を描く」「地面を這う」等の
動きの指定を行ったり、イベント分岐によるリアクションの指定(※後述)等を、
プログラマーの手を介さずに開発機材で動かす事が出来ます。

それではサスケやイタチが使う"火遁・豪火球の術"を例に
どの様に使っていったのか見て行きましょう。

◇アニメーション・アクションの設定
豪火球は2つの「アニメーションとアクションのセット」で構成されています。
具体的には、以下の図の様な2つのセットです。
 

この他にも、アクションでは「ホーミング性能」の有無や強さ、
スピードなどの調整も行う事が出来ます。
忍術は、この様なセットを様々な方法で組み合わせて、つくられています。

◇イベント分岐
セットを、いつ、どんな時に表示するかを決めるのが、この「イベント分岐」です。
下記の図を見ながら説明していきましょう。

豪火球でのイベント分岐は
・対戦相手にHIT
・壁にHIT
・発射中の弾より、弱い飛び道具にHIT

の3つです。

この様にイベント分岐に対する結果を設定する事が出来ます。
“豪火球”の例では「対戦相手にHIT」「壁にHIT」のイベント分岐では
同じ爆発のアクションを設定していますが、もちろん違う物を登録する事も出来ます。

これら全てをアーティストのみで作る事が出来るので、
「ストーム2」に登場する大量の術を効率的に作り上げる事が出来たのです。

「ストーム2」の舞台は「疾風伝」に移り、
「ストーム1」以上に様々な忍術を使うキャラクターが登場しています。
それらの忍術は、炎・砂鉄・雷など、バリエーション豊かな見た目をしており、
原作のイメージを崩す事がないよう、様々な技法を用いて再現しました。






 

その中でも特に特徴的なのが、イタチの須佐能乎の表現です。

須佐能乎は「ストーム2」において、非常に特殊な作りをしています。
人型でシルエットが揺らぎ、エネルギーが絶えず流れているという表現を用いました。
それではどの様な手順で作成していったのかを見ていきましょう。


この様な流れで新しい表現を模索していき、
「ストーム2」におけるたくさんのエフェクト表現を生み出しました。

よりパワーアップした様々な忍術・表現を、
ぜひゲーム画面でご覧ください!