夏休みの自由研究は「.hack//Versusにおけるグラフィックス表現」で決まり!

夜空に響く花火の音に幼き日々を思い出します。
プログラマーの南です。

本作「.hack//Versus」では主にシェーダーデザインを担当しました。
デザイン資料を元にゲームグラフィックのプログラム(シェーダー)を作成するお仕事です。

「.hack//Versus」では「リアル質感と手書き質感の融合」
ビジュアル表現のコンセプトになっており「ドットハック セカイの向こうに」や
過去の「.hack」シリーズとも一味違ったグラフィックを楽しむことができます。

↓本邦初公開(!)、これがゲームグラフィックになる前の初期デザインです。

3DCGソフト上でデザインされたハセヲ

絵描きさん、いい仕事してますね~。
しかし、このイメージはPC上でレンダリング(現像)しているので
描画負荷やソフトウェアの都合上、このままゲームにのせるわけにはいかないのです。
同じコンセプトの表現をゲーム上で、
リアルタイムに実現できるシェーダーを用意する必要があります。

「法線マップとスペキュラーマップを使って…」
「ディフューズカラーもグラデーションで変えられるようにして…」
「肌っぽくなるようにリム入れてみよう…」
「きのことたけのこどっち派?」

少し専門的な用語も飛び交いつつ、
アーティストさんやディレクターさんと相談や実験を繰り返してシェーダーを作成していきます。
地味な作業とコミュニケーションの積み重ねが作品を形にするのです。

↓そして、紆余曲折を経てゲーム上で動くシェーダーが完成。

ゲーム中のシェーディング

↓他にもアーティストの手によって様々な質感が表現されます。

様々な質感を表現するシェーダー

見ているだけで「服の手触り」や「武器の重さ」さえも伝わってきます。
このリアリティこそが、技術とアートの融合が可能にした
ゲームグラフィックスの醍醐味です。

また、「.hack//Versus」は3D立体視に対応しています。
ハーミットのひげから庭園に差し込む陽の光に至るまで完全に3Dで制作しています。
3D立体視では更に一歩進んだ、今まで感じたことのないリアリティ
体感することができるので是非、3D環境を整えて遊んでみてください。

映画とゲームが一つのディスクで楽しめるお得な
「ドットハック セカイの向こうに+Versus Hybrid Pack」
好評発売中です。

皆様、心ゆくまでお楽しみ下さい。

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